安酒一杯

「常識で考えろ!」「普通に考えたら分かるだろ!」子供の時に怒られた。でも、「常識」ってなに?「普通」って?大人になってから考えてみた。

死ぬのはなぜ怖いのか?

死ぬのは怖い。

夢で自分が死にそうになると物凄い恐怖を感じるし、必死で生きようとする。

でも、なぜ死が怖いのだろうか?

死への怖さは例えばこんな理由があるだろう。

・生きる楽しさを失う喪失感。幸せであればそれを失うし、将来したい事があればその未来を失う。

・親しい人達と別れる孤独感。愛する人や親しい人から認識されなくなる。

この様な精神的苦痛が死への恐怖の原因ではないだろうか。

しかし、死後に感情は残るのか?

それはわからない。

感情が残らないのであれば、それを感じる状況(死)になった時には感じられる状態にはない。感じることの無い精神的苦痛を『もし感じたらどんなだろうか?』と想像して恐れている。絶対に起こらない事を『起きたらどうなるか?』と考えて怖がっている。それは『ゾンビがもし襲って来たらどうなるだろうか?』というのを考え『怖い、怖い。』と言ってる様なものだ。

勿論、死後に感情は残るかもしれないし、身体も残るかもしれない。もしかしたらそんな次元では無いもしれない。何にせよ何も分からないのだ。

何も分からない以上、想像でどんなものかを決めるしかない。怖いと思おうとすればいくらでも怖いものとして感じられる。

要するに、分からないものを勝手に想像し、勝手に怖がっているにすぎない。

それでもやっぱり、死ぬのは怖い。