安酒一杯

「常識で考えろ!」「普通に考えたら分かるだろ!」子供の時に怒られた。でも、「常識」ってなに?「普通」って?大人になってから考えてみた。

お金で買えるものは大切じゃないのか?

「お金で買えないものが素晴らしい。」

この様に買えないものを良いものだとする風潮があるように感じる。

お金で幸せは買えないという主張に反論する気はない。

しかし、私はお金で買えるものも素晴らしいものだと思う。

お金は物々交換の不便さを解消する為に創られたものだ。物と物を交換するのではなく、自分のものとお金を一旦交換して、そのお金と誰かの物を交換する。物々交換する際にお金を経由している。

ということはお金で得られる物は物々交換で手に入るものと変わらない。では、物々交換で何を手に入れているのだろうか?逆に言えば、物々交換で自分は代わりに何をあげているのだろうか?

それは「人にあげられるもの」だ。交換なのだから、自分があげられるものしか相手に渡せない。言い換えると、あげられるものはお金に交換できる。

では、「人にあげられるもの」って何だろうか?物は勿論、サービスもあげられる。

これは人類が長い歴史の中で発展させてきたものだ。人はロケットを作って宇宙に行ける様になったし、医療技術によって昔は治せなかった病気を治療できる様になった。映画を創って人を楽しませたり、感動させたりできる様になった。

これらは素晴らしいことではないだろうか?そして、これらはお金で買えるものだ。

お金で買えるものは人類が創り上げてきた物やサービスで、それは素敵なものだと思う。