責任を取るってどういうこと?
責任の取るというのは謝ればいいとか、辞めればいいとか、お金を払えばいいというものではない。
責任を取るとは、自分がした事で相手に被害が出た場合に、相手に「納得してもらえる」行動をすることだと思う。
そもそも責任とは、自分がした事に対して責めを受けなければならないことだ。
詳しく言うと、自分が自由に選んだ行動によって発生した結果に対して、対応する義務のことだ。
例えば、車を運転するという選択をした結果、他人の車にぶつけてしまったなら、運転手には責任が発生する。
でも、自分が停車している状態で車がぶつかって来て、ぶつかってきた相手が怪我をしても自分には責任が無い。なぜなら、自分に事故を回避する選択肢が無かったからだ。
ただし、どこに停車していたかによっては責任が発生する。なぜなら、どこに停車するかは自由に選択できるからだ。
そして、この様に発生した被害に対して、相手に納得して許してもらえる行動をすることが責任を取ることだ。決して、謝ればいい訳ではない。
例えば、同じ被害でも誠実でいつも自分に優しくしてくれる人が真剣に謝れば許してあげられる。
でも、人に迷惑ばかり掛けている人がヘラヘラしながら謝っても許せない。
この2つの違いは何か?
それは被害を受けた側が納得したかどうかだ。
同じ「謝る」という行為でも「誰が、どのように」するかによって責任が取れるか、取れないかの違いが出る。
相手の物を壊したなら弁償をする。お客様に損害を出したなら、その損害をカバーできるような対処策を実行する。損害を取り戻せない事態に陥れば、偉い人が辞職する。
これは全て、被害を与えた相手に納得してもらう為の行為だ。
「子供は責任が取れない」と言われるのは相手に納得してもらえない可能性が高いからだ。子供が相手が納得するだけのお金を持っていて、それを払うなら子供でも責任は取れる。子供でも役者やスポーツ選手などでお金を稼いでる人はいるからだ。
しかし、世の中には何か被害を受けた時に何が何でも許さないという人がいる。ゴネればゴネただけ、相手からお金や謝罪を貰えると考え、許さないと主張し続ける人もいる。
そんな時の解決策は公平な第3者に判断してもらうことだ。
裁判がその例である。加害者と被害者がどっちも責任の取り方で納得ができない場合は、お互いが主張し、それを裁判官(第3者)が判断する。
その結果で決められた責任の取り方でお互い納得するようにと決着がつけられる。
この様に、責任の取り方で重要なのは「相手が納得するにはどうすればいいか?」だ。